~セルラーキャリアのLTE/LTE-Advanced/5Gインフラ戦略及び投資動向と周辺部材市場をキャリア・ベンダ・エンジニアリング会社など多角的な視点から総合的に分析~

移動体通信・IT 分野専門の調査会社である株式会社MCAが、2017年5月17日に調査レポート「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2017年版」(価格:税抜 200,000 円)を発刊しました。

調査背景

本レポートは基地局及び周辺部材市場の現状やキャリアのインフラ戦略について、キャリアやベンダ、エンジニアリング会社などへの多面的な取材を通じ、実態を把握し、予測することを目的としている。具体的には、キャリアのインフラ戦略及び投資動向以外に、無線機やアンテナ、ケーブル、電源、蓄電池といった周辺部材市場の実態を明らかにする。

セルラーキャリアの2016年度決算が発表された。各社の設備投資額はNTTドコモが5,971億円、KDDI(au)のモバイルは3,250億円、ソフトバンクの国内通信事業が3,205億円となった。NTTドコモとKDDI(au)は2015年度に比べ、横ばいとなったが、ソフトバンクは2015年度の4,215億円から大幅な減少になり、セルラーキャリア全体の投資額にも、大きな影響を与えた。2017年度以降、投資額は微増、微減を繰り返し、いよいよ、2019年度からは5G投資がはじまる。

通信速度の高速化に関しては、セルラーキャリアは2016年度も積極的に行っている。現在、国内最速となるのは2017年3月に提供が開始されたNTTドコモの下り最大682Mbpsである。ソフトバンクも2017年3月から同612Mbpsの提供を開始し、KDDI(au)も2015年5月に同590Mbpsの提供を開始し、600Mbps級の高速サービスが出揃った。今後、KDDI(au)も3.5G/2.5GHz帯CAによる高速化が提供開始される見込みで、キャリア各社による高速化競争は続く。

一方、無線機や部材ベンダはキャリア各社による投資抑制に大きな影響を受ける。2016年度の投資額はNTTドコモとKDDI(au)が横ばいで、ソフトバンクのみが減少であったため、特にソフトバンク向けに機器を供給しているベンダが影響を受けた。キャリアの投資に左右される中、総じて、安定の国内ベンダ、不安定な海外ベンダといえる。2020年に開始見込みの5Gに関しては、NTTドコモを主体とした無線機ベンダとの5G実証実験が進む中、KDDI(au)やソフトバンクも相次いで、無線機ベンダと連携し、実験を進めている。今後、部材ベンダに関しては、大幅な市場拡大は見込めず、堅調に推移していくものとみられる。

エンジニアリング会社にとっても、キャリア各社の投資抑制は大きな影響を受けるが、投資額の多寡とともに、重要とされるのが工事量の平準化である。NTTドコモは2016年度に投資額、工事量ともに順調に推移した。KDDI(au)の場合、投資額は横ばいであったが、第3四半期まで工事進捗が悪く、第4四半期に追い込みをかける結果になっている。ソフトバンクは投資額の大幅減少とともに、工事関連も落ち込んだものとみられる。すでにエンジニアリング会社は工事単価下落で疲弊しており、今後の工事量の平準化が望まれる。

本レポートは2020年度までの基地局や周辺部材市場の予測について、700M/3.5GHz帯やLTE-Advanced、5Gなどの技術動向を踏まえ、今後のキャリアのインフラ戦略を多角的に分析することで、精査していく。

調査レポート詳細

発行日:2017年5月
判型:PDFファイル(A4版225頁)
発行・販売:株式会社MCA
頒価:200,000円(税抜)
調査期間:2017年1月~2017年5月
販売方法:印刷レポート&PDFファイル
※調査対象、調査結果抄録、調査レポートの主な目次については、別添資料(PDFファイル)をご参照ください。

株式会社MCA(MCA Inc.)の会社概要

設立時期:1993年12月1日
代表者:代表取締役 天野浩徳
資本金:1,000万円
所在地:〒102-0072 東京都千代田区飯田橋1-8-8 ASKビル5F
事業内容:通信分野に関するコンサルティングやマーケティング事業
・カスタムプロジェクト(委託調査)業務
・IT Forecast Report(モバイル/IT調査レポート)の企画/制作/販売業務

本件リリースに関するお問い合わせ

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担当:大門(だいもん)
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