MCA、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査結果を発表

移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社MCAは、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査を実施し、その結果を10月4日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。

  • 20年度の国内キャリア投資は2.6兆円、楽天モバイルの投資増で拡大が継続
  • 国内キャリアの機器投資は約3,900億円、携帯電話事業を行う4社が全体の70%弱
  • 21年度の国内キャリア向けネットワーク機器市場は約4,300億円に拡大

本調査結果については、調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2021年版」(本体価格200,000円)として、発刊しています。

■調査結果抄録

□楽天モバイルの投資拡大が国内キャリア投資額を底上げ

2020年度の国内市場におけるキャリアグループの合計設備投資額は前年度比8.1%増となる2兆6,322億円となった。NTTとKDDIグループが横ばいで推移する中、ソフトバンクと楽天グループの投資拡大が大きく影響している。

今後、大手キャリアグループの投資推移は横ばいとみているが、楽天モバイルの大幅投資は2023年度まで続く見込みである。2024年度には、5Gに向けた投資も一段落する見通しで、キャリアグループの合計投資額は2兆2,658億円と落ち込みをみせる。

□国内ネットワーク機器投資の40%強がNTTグループ

国内キャリアにおける2020年度のネットワーク機器投資は3,904億円と推定した。

KDDIが820億円、NTTドコモは700億円、ソフトバンクが600億円、楽天モバイルは500億円と携帯電話事業を行う4社が全体の67.1%となる2,620億円を投下している。

また、NTTグループにおけるネットワーク機器投資は全体の43.5%となる1,700億円を占める。

□前年度横ばいとなった2020年度のネットワーク機器投資額

2020年度のキャリア向け国内ネットワーク機器市場の主な内訳として、伝送装置が1,450億円、携帯電話基地局は1,048億円、ルータが650億円、スイッチは515億円、PON/MCが240億円である。

各機器とも、ほぼ横ばいの結果になったが、伝送装置は高水準な推移が続いている。

今後、国内キャリア向けネットワーク機器市場自体は2021年度に5G向け投資の影響から4,281億円に拡大し、以降、微減で推移し、5G向け投資の落ち着く2024年度に3,681億円に縮小するものと予測した。

[2021年10月11日]
当初掲載いたしましたグラフの一部(キャリアグループ別設備投資額推移と予測/ネットワーク機器への投資額推移と予測)に誤りがありました。お詫び申し上げます。
なお、現在は修正済みとなっております。


■調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2021年版」
 ~2020年度におけるキャリアの設備投資動向と2024年度までの通信インフラ機器市場を予測~

発行日:2021年9月
判型:PDFファイル(A4版200頁)
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税抜)
調査期間:2021年3月~2021年8月
販売方法:pdfファイルのダウンロード
申込方法:オンライン注文
※調査レポートの目次など詳細は「レポート目次」をご参照ください。


■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
担当:大門(だいもん)
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