MCA、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査結果を発表

移動体通信・IT分野専門の調査会社である株式会社 MCA(https://www.mca.co.jp/)は、国内主要キャリア各社の設備投資に関する調査を実施し、その結果を11月22日に発表しました。調査結果の要点は以下の通りです。

  • 国内キャリア投資は2022年度に2.5兆円を維持、楽天モバイルの投資抑制が国内キャリア投資額に影響
  • 国内キャリア機器投資は2022年度に約4,000億円へ微減、移動系キャリアが牽引
  • 伝送装置と基地局が国内ネットワーク機器市場の60%強を占有、2023年度の国内ネットワーク機器市場は約3,700億円へ縮小見込み

本調査結果については、調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2023年版」(税込220,000円)として発刊しています。

■調査結果抄録

◆楽天モバイルの投資抑制が国内キャリア投資額に影響

2022年度の国内市場におけるキャリアグループの合計設備投資額は前年度比1.6%減となる2兆5,450億円になった。

2022年度はSBグループを除き、他のキャリアグループが微減となっており、特にKDDIグループは同7.2%減の約500億円減となっている。SBグループと楽天モバイルが2023年度以降の投資抑制を発表しており、今後、国内キャリア投資推移は2022年度を境に縮小していくものとみられる。それに伴い、2026年度は国内キャリアグループの合計投資額は2兆1,075億円と予測した。

◆移動系キャリアが牽引する国内ネットワーク機器投資

国内キャリア各社における2022年度のネットワーク機器投資は3,997億円と推定した。主な内訳はKDDIが973億円、ソフトバンクが660億円、NTTドコモは645億円、楽天モバイルは455億円と携帯電話事業を行う4社が全体の68.4%となる2,733億円を投下し、移動系キャリアが国内ネットワーク機器投資を牽引している点に変化はない。

また、NTTグループにおけるネットワーク機器投資は全体の41.1%となる1,641億円を占め、前年度から3ポイントの拡大になっている。

◆2023年度の国内ネットワーク機器市場は約3,700億円へ縮小見込み

2022年度のキャリア向け国内ネットワーク機器市場は3.997億円になった。主な内訳として、伝送装置が1,473億円、携帯電話基地局は1,024億円、ルータが700億円、スイッチは520億円、PON/MCが280億円である。PON/MCは大幅拡大、伝送装置とルータが微増、スイッチは横ばい、基地局が大幅縮小となり、伝送装置の高水準な推移は続いている。

今後、国内キャリア向けネットワーク機器市場自体は5G向け投資の影響から2022年度まで4,000億円規模で推移し、5G向け投資の落ち着く2023年度以降は3,700億円規模に縮小するものと予測した。


■調査レポート「主要キャリアのネットワーク投資戦略と通信インフラ市場 2023年版
~2022年度におけるキャリアの設備投資動向と2026年度までの通信インフラ機器市場を予測~

発行日:2023年11月
判型:PDFファイル(A4版244頁)
発行・販売:株式会社 MCA
頒価:200,000円(税抜)
調査期間:2022年8月~2023年8月
販売方法:pdfファイルのダウンロード
申込方法:オンライン注文


■本件リリースに関するお問い合わせ
株式会社 MCA(MCA Inc.)
担当:大門(だいもん)
E-Mail:info@mca.co.jp
TEL:03-5325-0222